2/06/2012
2/03/2012
9ヶ月 ー 9 months
Heart beat
〔雨ニモマケズ〕 宮沢賢治
- photos by Natalie Lo Lai Lai -
妊娠が分かると良く聞く胎教。妊娠20週目から、音楽を聞かせたり、お話したり、産まれてくる子に良いと周りから大切だよと勧められる。日本ではモーツアルトなどのクラシックを聞くのがいいってよく耳にするけど、音楽は別としてモーツアルト自身の生き様ってあまり好きじゃないかも。笑) そんなことを考えていたとき、ふと最近気になっている宮沢賢治の書き残し、「雨ニモマケズ」を思い出した。東日本大震災の後、米首都のワシントン大聖堂で被災者のために祈りを捧げる機会があった際、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」のほぼ全文などが読み上げられたとニュースサイトで見た。それをきっかけに宮沢賢治とこの文についていろいろ調べて学んだのだけれど、日本人、人としての心というか口に出して、覚えてみるとなぜだか勇気づけられ、考えさせられ、力を貰い、この妊娠中も何度も散歩道で暇さえあれば口づさんでいた。この書き下ろしの奥の深さを書くと長くなるけれど、仁もお腹の中で何か感じとっていてくれたらいいなと思う。
雨ニモマケズ 宮沢賢治
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏の暑さにもマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
欲ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイゝトイヒ
北ニケンクワヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ
Miyazawa Kenji
not losing to the rain
not losing to the wind
not losing to the snow nor to summer's heat
with a strong body
unfettered by desire
never losing temper
cultivating a quiet joy
every day four bowls of brown rice
miso and some vegetables to eat
in everything
count yourself last and put others before you
watching and listening, and understanding
and never forgetting
in the shade of the woods of the pines of the fields
being in a little thatched hut
if there is a sick child to the east
going and nursing over them
if there is a tired mother to the west
going and shouldering her sheaf of rice
if there is someone near death to the south
going and saying there's no need to be afraid
if there is a quarrel or a lawsuit to the north
telling them to leave off with such waste
when there's drought, shedding tears of sympathy
when the summer's cold, wandering upset
called a nobody by everyone
without being praised
without being blamed
such a person
I want to become
Ren 仁 :名の由来
産まれてくる子供の名前を考えるのって本当に大変。その子は一生その名と共に生きるのかと思うと責任を感じずにはいられない。やっぱりアメリカ国籍、日本国籍、香港生まれとなるとどこの国でも通用するような名前がいいかなと思うし、というわけでいろいろ候補があって何回変えたかな?笑 Jad, Max, Jay, Ryu, Tak...
Ren に落ち着いたのはGabeが朝起きて、いきなり“レン”がいい!と言い出したから。短い音の響きから気に入った名前だったけど、漢字を“仁”と決めてから産まれてくる子にぴったりだと思った。仁:「他人に対する親愛の情、優しさ」を意味。日本語読みすると“じん”になるけど、あえて中国語読みの“れん”と読ませることで香港、アジアどこでも親しんでもらえるかな、と願いを込めて。